LGBTの老後の現状と課題


◆ハード面での問題◆


・高齢者向け住宅の単身利用・社会保障の単身としての受給

⇒高齢者むけの制度保障において、LGBTカップルは婚姻関係を結べていない場合が多いため、単身者として扱われることになりうる。

・介護施設における単身扱い

⇒婚姻関係にないLGBTカップルが老後、介護サービスやお年寄りのための施設を利用する際、単身者として扱われ、パートナーと別々の部屋に住むこととなったり、またそのような扱いを受けてしまう可能性が高い。


◆ソフト面での問題◆


・単身高齢者になりやすい現状

⇒LGBTが法的にも家族を持つことは、今の日本では難しいため、老後、独身・子不在になりやすいため

・コミュニティ内でのLGBT理解への不足⇒孤立化しやすくなる

⇒まだLGBTへの理解が進んでいない世代が多い中、自らコミュニティ内でカミングアウトが出来ないままの場合、コミュニティ内では”ストレート”を前提とした付き合いが通常となる

⇒コミュニティとの関わりが遠のき、孤立化しやすくなる

(*実際にSAGE設立の背景には、アメリカではこのことが問題視されていたことが理由の一つとしてあげられる)

(*SAGE・・・ニューヨークスタディツアー2013・2014で訪問したLGBT高齢者向けのデイケアセンター)

(*SAGEを紹介していブログはこちらをご覧ください

・介護現、医療現場におけるLGBTへの配慮の不足

⇒LGBTへの理解が進んでいない医療現場においては”ストレート”であることを前提に診療が進むため、LGBT当事者が医療・介護を受ける際、精神的な苦痛を感じたり、それらを回避するためにそもそも医療・介護サービスを受けられないという事態も起こりうる。